貸金業登録

今年6月に改正貸金業法が完全施行されました。


借入総額が年収の3分の1までに制限される、いわゆる総量規制や、
主婦の方の借入の際には、配偶者の同意が必要になるなど、
利用者の方にも大きな影響がある改正で、その功罪については様々な場所で議論されています。


一方、貸金業者の登録要件についても、純資産要件(5,000万円)の引き上げをはじめとして
貸金業務取扱主任者資格試験制度、個人信用情報の登録義務化など、非常に厳格化されています。


この改正によって、貸金業者の廃業が相次いでいます。

当社エスクローファイナンスが加入する貸金業協会が月1回発行している会報でも、
退会する会社が数多く見受けられます。


一方で、登録要件を満たしていない貸金業者に対する行政処分も徹底的に行われており、
東京都でも月に10社以上が登録の取り消しを受けています。


貸金業界というのは、一般的にはダークなイメージがあり、実際に悪質な業者も存在していますが、
この改正により数多くの業者が闇に潜ってしまい、かえって監視が難しくなるのではないかと懸念しています。


行政庁としては、切り捨ててしまった方が手間が掛からず楽なのかもしれませんが、
業界の健全化のためには、行政指導の体制を整え、育成していくという姿勢も必要だと思います。