シェアハウスとは何か?

先日、不動産流通推進センター主催のスペシャリティ講座というのを受講してきました。
私、不動産コンサルティングマスターという資格を持っていまして、この講座を何回か受講すると更新の時に楽になるのです。

テーマは「シェアハウスとは何か?なぜ、この時期、市場が拡大し続けているのか?」、講師は株式会社ひつじインキュベーション・スクエアの北川社長でした。

数あるスペシャリティ講座の中から、この講座を選んだ理由は、
①以前知人から宴席で北川社長をご紹介頂きましたが、ちゃんとお話を伺ってみたいと思っていた。
②最近シェアハウスのサブリース業者さんが何かと話題になっており、シェアハウスマーケットの実態を知りたかった。
の2つでした。

私の認識では、シェアハウスというのは、水回りやリビングスペースが共用で各居室面積が小さく(7㎡〜10㎡くらいで良いことも?)て済むため、入居者の方の負担額が相対的に安価で済む割には、床面積あたりの坪単価が高く取れるため、収益性が高いという程度のものでした。
実際に、上記②のサブリース業者さんのなかには、新築のシェアハウス物件を確定利回り9%(!)でサブリースするという宣伝文句で販売をしていたところもありました。

ということで、どちらかというと貧困ビジネス(失礼!)のイメージを持っていた私でしたが、講座を受講してイメージが全く変わりました。

シェアハウスの入居者の方は、既存の単身者向け住宅に満足せず、豊かに暮らすための住まいとしてシェアハウスを選択する方が多いとのことでした。
属性としても、IT系を中心とした正社員の方が多く、長い年月を成熟した単身者として過ごす方々が選別して入居されているとのこと。

求められるのは、本来の住まいとしての安心感で、ものづくりの工夫を重ねて高い居住品質を満たしたシェアハウスが入居者から選ばれているようです。

収益物件として考えると、私のイメージしていた、ハイリターン(ハイリスク?)ではなく、ミドルリスクミドルリターンの堅実な事業運営を目指すべきなようです。

そもそもシェアハウスは賃貸住宅であり、テナントリテンション(いかに長期に渡り入居してもらえるか)が重要だとのことで、仮住まいのイメージを持っていた私の認識とは全く違っていました。

一方、本質的な成長領域であることは間違い無く、工夫次第で競争力を生み出せる余地は大きいビジネスであることは改めて感じました。

私が持っていた誤ったイメージが一連の騒動で増長すること無く、豊かな住まいの形態として成熟していくと良いですね(^^)