完成保証について

今日の午前中、証券会社の方にご紹介頂いて、大手ビルダーの社長にお会いしました。

施主の方々の完成保証に対する意識について、一時的に高まった時期はあったけれども、今となってはあまり気にしていないのでは?というお話がありました。

財務的に不安のありそうな工務店に対して、営業マンの言葉を無防備に信頼して発注をしてしまっているのではないか、ということで心配されていました。

たしかに、マイホームを建てるという経験は、一生に一度あるかないかというものでしょうから、富士ハウスアーバンエステートが破綻した時期に家を建てようとしていた人たちが家を建築し終えて、当時のリスクを我が身のリスクとして体感していない人たちが我が家の建築を考えている訳ですから、完成しないリスクに対する意識が下がってしまうのも無理はないのかもしれません。

不安をあおるつもりはありませんが、今でも業界では、大型倒産の可能性がまことしやかに語られています(火のないところに煙は立ちません。)し、実際に工務店の倒産は毎日起きています。

富士ハウスアーバンエステートの破綻によって工事がストップしてしまった施主の方々は、両社合わせて2,300人いらっしゃったと聞いています。
施主の方を含めた関係者の被害総額は60億円以上だそうです。

その後スポンサーや地域の工務店の方々のご支援もあり、一部の工事は完成できた様ですが、それでも施主の方々には金銭面・精神面で多大な負担があったことと思います。

さらに、今でも前払いして無くなってしまった分の資金が用意できず、そのままになってしまっている施主の方もいらっしゃるのではないかと思います。

家を建てるという行為を一生に一度の大博打にしないためにも、行動を起こす前にキチンとリスクを把握して、そのリスクに対して適正な対策を打つことが必要なのではないでしょうか。